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北海道大学内にある札幌農学校第2農場を散策

札幌農学校第2農場 アイキャッチ画像

北海道旅行で立ち寄った北海道大学。

北海道大学の中にあり国の重要文化財(建造物)にも指定されている札幌農学校第2農場へ立ち寄った時の様子を紹介します。

マサユキ

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札幌農学校第2農場とは

札幌農学校第2農場 建物 外観
札幌農学校第2農場 建物 外観
札幌農学校第2農場 建物 外観
札幌農学校第2農場
  • 屋外公開:8:30~17:00
  • 屋内公開:10:00~16:00(模範家畜房・穀物庫・牧牛舎)
  • 【期間】
  • 屋内:4月29日~11月3日
  • 屋外:通年
  • 【休館日】毎月第4月曜日
  • ※全学停電日は屋内のみ休館
  • ※12月28日~1月4日は年末年始休館日のため休館いたします。
  • 入場料無料

施設内の看板には札幌農学校第2農場について次のような説明があります。

札幌農学校第2農場 配置図

農場は、札幌農学校教頭W.S.クラーク先生の大農経営構想に基づいて明治9(1876)年9月13日に農黌園(College Farm)として開設されました。クラーク先生の後を受継いだW.P.ブルックス先生は、現ポプラ並木一帯を教育研究用の第1農場、農場を一戸の酪農家をイメージした模範農場として第2農場として区分しました。時の日本は、乳牛などを飼育する畜産経営がなかったため、米欧の技術が北海道に適するかを調べることと、模範的な経営を行って北海道に入植してきた人達に普及する必要があったのです。
農場を代表する模範家畜房と穀物庫は、明治10(1877)年秋に落成して日本最古の洋式農業建築であるばかりか、ツーバイフォー方式バルーンフレーム構造の稀有な構造物として建築学的にも貴重なものです。明治22(1889)年に初めて導入された乳牛のホルスタイン種は,今日まで100
余年も血統が維持されて雌雄年に1050産を超えましたが,その中の優良*種は北海道の基礎となって酪農の発展に貢献しました。また、収蔵する農機具類は、北海道開拓当初からの標本を揃え,洋式農法の受容経過を知る上で貴重な資料です。これら洋式農業建築や北海道畜産の発祥地としての歴史的・学問的価値によって昭和44(1969)年に文化財保護法により重要文化財に指定されました。、
-当第2農場の施設は、農学校校舎が現札幌時計台(演武場)一帯にあった間,現在の大学正門から大型計算機セシター帯(左図)にありましたが,~総合大学として発展するために土地を明け渡し、明治42-44(1909-11)
年に現在地に移転(右図)しました。さらに大学の拡大と都市化の影響によって縮小を余儀なくされ、ここでの畜産研究は、昭和42(1967)年に隣接地に移転して終了しました。その後重要文化財として閉鎖管理してきましたが、平成12年1月の大学評議会は、施設の文化的価値を広く世間に伝えるため、年次計画によって整備することを決定し,一般公開への道を開きました。

札幌農学校第2農場の様子

札幌農学校第2農場 全景

札幌農学校第2農場|事務所

札幌農学校第2農場の入り口を抜けると右手に事務所があります。

札幌農学校第2農場 建物 外観
札幌農学校第2農場 建物 外観
札幌農学校第2農場 建物 外観

事務所の先には池があります。

札幌農学校第2農場 通路
札幌農学校第2農場 池
札幌農学校第2農場 モデルバーン

札幌農学校第2農場|牝牛舎

札幌農学校第2農場 牧牛舎
札幌農学校第2農場 牝牛舎
札幌農学校第2農場 牝牛舎

モデルバーン(産室追込所耕馬舎)の建物内には当時使われていた農耕機器や牛舎が展示されています。

札幌農学校第2農場 牝牛舎
札幌農学校第2農場 牝牛舎

札幌農学校第2農場|模範家畜房

札幌農学校第2農場|穀物庫

札幌農学校第2農場 穀物庫
札幌農学校第2農場 穀物庫

【用途・解説】

飼料用トウモロコシや麦類などの穀物および種子の貯蔵庫。

我が国最古の洋式農業建造物の一つ。トウモロコシは1階の壁三面に設けたスノコ枠の中に入れて自然通風乾燥をしながら保管した。

1階の中央枠内には次年度の種子、1階空き床と2階床は袋詰めした飼料用を平置きした。

  • 建築年:1877年
  • 現在地移築:1911年
  • 重文指定:1969年
  • 耐震補強:2014年

【構造】

木造バルーンフレーム構造。

高さ約 1mの返し付高床式倉庫。

後に、穀物の搬入労力を省力化する目的で、隣接する収穫室及び脱程室を結ぶベルトコンベア通路を新設したため、新築時に意図した独立家屋・高床式という鼠害防止構造と矛盾した構造になった。建築面積110.2m.

札幌農学校第2農場|収穫室および脱ぷ室

札幌農学校第2農場 収穫室及び脱ぷ室
札幌農学校第2農場 収穫室及び脱ぷ室

【用途・解説】

脱稃室は、穀類の脱穀などを行う機械作業場である。

動力は原動機室のスチームエンジンから供給した。

収穫室、調製室では、選別、量、袋詰等を行い,精選するに従って1階から2階へと移動させた。製品はベルトコンベアで穀物庫2階へ搬出した。

  • 建築年:1880年代 作業室として新築
  • 現在地に移築:1911 収穫室と脱稃室に改装
  • 重文指定:1969
  • 耐震補強:2014

【構造】

棟を二つに分けた収穫室と脱室は、収穫室のみ2階建てにして穀物庫と連結している。建築面積133.9m.

札幌農学校第2農場|秤量所

札幌農学校第2農場 秤量所
札幌農学校第2農場 秤量所

【用途・解説】

穀物の重さを荷馬車ごと計量する施設。

最初の台は模範家畜房の入り口近くに設置し、粗飼料の収量調査と畜舎への収納量を計測していた。

この方式は、わが国で最初の事例である。

現在地へ移転に際し、秤を更新し、独立家屋として新築した

  • 建築年:1910
  • 現在地に移設:1920年ごろ
  • 重文指定:1969

【構造】

建物は馬車が通過できるように東西の扉が全開するため、南北両壁面で屋根を支え、四方の支柱で建物の剛性を保っている。建築面積28.9m.

札幌農学校第2農場|釜場

札幌農学校第2農場 釜場
札幌農学校第2農場 釜場

【用途・解説】

家畜飼料の調製場、竈(かまど)と大釜を備えて豚などの餌を煮こみ、隣の洗い場に広げて潰し、混和した。

図右上の小部屋は、囲炉裏(いろり)を置いた従業員の待機・休憩所。

  • 建築年:1910
  • 重文指定:1969

【構造】

札幌軟石造りの平屋建.

建築面積66.1m.

札幌農学校第2農場|製乳所

札幌農学校第2農場 製乳所
札幌農学校第2農場 製乳所

【用途・解説】

牛乳の製造と乳製品の加工、保存を行う施設、1階を冷蔵室、製造室とし、冷媒の氷室は2階に設置した。

製造室に入る前には洗浄室で機器と作業員を洗浄して雑菌が侵入するのを防いだ。

  • 建築年:1911当地移転前は、現百年記念会館付近にあり、隣の湧水池で牛乳を冷却したと伝わる。
  • 重文指定:1969

【構造】

長さ6.5間、間口3間の平屋建。

生乳を扱うため、衛生面を考慮し全体を煉瓦作りとしている。建築面積76.9m.

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