前日の車中泊旅(5日目)
【2021/03/26】
今日の記録(車中泊6日目)
2021/03/27
【走行距離・ルート】
62.5km
【使ったお金】
3,148円
飲食費 | 朝食 | 208円 |
昼食 | 840円 | |
夕食 | 750円 | |
その他 | 400円 | |
取材費 | 入館料 | 600円 |
福利厚生 | 温泉 | 350円 |
合計 | 3,148円 |
天神岬スポーツ公園の展望台で朝日を眺める
下の写真は東日本大震災が起きる前の2009年8月に撮影旅行で何気なく立ち寄った福島県いわき市で撮影した写真です。
朝日に照らされた福島の海は本当に綺麗で10年以上経った今でもその時の光景を覚えています。
朝日に照らされた福島の海をもう一度見たいと思い今日の最初の目的地は早朝の福島の海へ。
明日は天気が崩れるようなので太平洋から登る朝日を撮影するのは天気の良い今日がチャンスです。
車中泊した「道の駅ならは」の近くに展望台のある「天神岬スポーツ公園」があることが分かり出発。
道の駅ならはから公園までは10分ほどで到着し展望台のある場所へ。
展望台からは太平洋から登った綺麗な朝日を見ることができました。
朝日に照らされた海上を船が通ると航路に光の帯ができ何ともいえない美しさです。
しばらく海上を眺めていると遠くに動く小さな点があり、よく見ると波待ちをしているサーファーの姿がありました。
海の反対には近くにある(株)JERAの広野火力発電所の施設も見えます。
東日本大震災後に築かれた大きな防波堤があり歩いている人の大きさから堤防の巨大さが分かります。
10年前とは違う場所での撮影でしたが福島の綺麗な海と朝日を見られて良かったです。
慰霊碑
公園内を歩いているとサケがデザインされた綺麗なモニュメントを発見。
何気なく近づいてみると東日本大震災で亡くなられた方の名前の書かれた慰霊碑となっていました。
この天神岬スポーツ公園の周辺も東日本大震災で大きな被害を受けており、さきほど見た巨大な防波堤も大袈裟なものではないようです。
公園内には地震や津波に関する用具や看板も設置されています。
震災前後の様子を撮影した写真や震災当時の写真もあり震災時は10mを超える大津波も来たようです。
震災前
震災10年後(2021.3.27撮影)
写真を見て皆さんはどう感じるでしょうか?
震災から10年が過ぎ復興も進んでいると思いますが、震災前に木々のあった場所が津波によって流され地肌がむき出しになっています。
海岸沿いでは植林も進められていますが木が育つまでには時間がかかりそうです。
この一帯を飲み込んだ10mの大津波というのが数字の上では理解できても実際の現場を目の前にするとどうしても想像することができませんでした。
天神原遺跡とドッグラン
展望台へ行く途中に見かけた不思議な石の数々。
近くにあった看板を見るとここは約2000年前の弥生時代中期の集団墓で遺跡の名は「天神原遺跡」
看板がなければ遺跡だと分からないほど公園の風景に溶け込み自然な形で存在しています。
土器棺33基、土坑墓49基が見つかり東日本弥生時代の墓地としては最大級の遺跡のようです。
まさか遺跡があるとは思っていなかったので驚きましたが、この天神原遺跡に限らず日本全国で弥生時代の人々の暮らしがありました。
地元の埼玉で遺跡の発掘・調査現場を偶然見たことがありますが、何千年も前に生きていた人と自分が同じ場所に立っていることが不思議な感覚になります。
天神原遺跡のすぐ横にはドッグランや遊具が置いてあり、遺跡とのギャップが少し面白かったです。
保存の面などから厳重な管理が必要な遺跡もあると思いますが、個人的には現在の人たちの暮らしの中で自然に存在する遺跡の方が昔の人も喜びそうな気がしました。
- 楢葉町かんこう楢葉:天神原遺跡
- ふくしまの重要文化財:天神原遺跡(楢葉町)
波倉海岸でサーファーを撮影
展望台から見えたサーファーの姿をもっと間近に見るためナビを頼りに波倉海岸まで移動。
防波堤沿いに進んでいくとサーファーの姿が見えてきました。
私は昔溺れた経験から海が怖いので波の上を気持ち良さそうに漂っているサーファーの人が本当に羨ましいです。
サーファーの姿を撮影し歩いて来た防波堤を戻っていると散歩している人の姿が。
防波堤は波を防ぐ目的で造られていますが普段は地元の人達の散歩コースにもなっているようです。
さくらモールとみおか
原発について全く知らなかったでの福島に来たら寄ろうと思っていた東京電力の廃炉資料館。
ネットで確認すると見学には予約が必要なようで、遅めの朝食をセブンイレブンで食べながら電話で確認すると11時から見学がOKとのこと。
東京電力の廃炉資料館に到着すると予約時間まで時間があったので目の前にある「さくらモールとみおか」へ。
この地域では食料品から生活用品まで揃う貴重なスーパーのようで地元の方が買い物に来ていました。
駐車場も広かったので飲み物を買い予約時間までスーパー内をフラフラと散歩していました。
東京電力廃炉資料館で原発について学ぶ
時間になりさくらモールとみおかの目の前にある東京電力の廃炉資料館へ。
最初に見た時はとても立派な建物で驚きました。
東京電力廃炉資料館を見学した感想
予約時間になり廃炉資料館の中へ入ると私の他にも数人見学者がおり案内者の話を聞きながら館内を一緒に見学。
原発の仕組みや東日本大震災当時の様子、現在取り組んでいる廃炉に向けた動きなどをプロジェクションマッピングや大きなプロジェクターを使い分かりやすく説明しているので原発の知識がほぼゼロの私も無理なく話を理解することができます。
実際に除染作業時に使われたものと同じ防護服や道具も展示されており現場のリアルな様子も感じることができます。
私が廃炉資料館を見学した後に福島第一原子力発電所にたまる処理水の海洋放出がニュースで流れており廃炉資料館で説明を聞いた処理方法などを頭に浮かべながらニュースを聞いていました。
廃炉資料館に行っていなければ「ふーん、そうんなんだ」でニュースを聞き流していたと思います。
>東京電力 福島第一原発 放出前の水ためる設備 来月から整備へ
原発の是非については様々な意見がありますが今回の廃炉資料館を見学したことで自分が原発について何も知らないことだけは分かりました。
原発がどのように稼働し廃炉に向けてどのような取り組みをしているのか完全に理解した訳ではありませんが
「なんとなく原発は怖いから反対」と「原発の仕組みを知った上で反対」
の間には大きな違いがあると思います。
- 10年以上経った現在も除染作業が必要な甚大な被害をもたらした福島の原発。
- 他地域への避難や現在も残る帰還困難区域など多くの人の日常を奪った福島の原発。
- 高度経済成長期の電力を支え多くの雇用を生み出し日本の成長を支えた福島の原発。
- 関東・東北を中心に多くの人が無意識に使っていた電気を作り続けていた福島の原発。
様々な側面があり原発是非の答えは分かりませんが、国内にある原発でどのような取り組みが行われ今後日本がどのような選択をしどのような方向に進んで行くのか意識して見ていきたいと思います。
10年後の東日本大震災を一番感じた国道6号線
廃炉資料館を後に国道6号線を北上。
国道沿いにある回転寿司でお昼を食べようと呑気に考えていましたがどのお店の前にもバリケードがあり中には入れません。
恥ずかしながら震災当時の建物がこのような状態で残っていることを知りませんでした。
さきほど寄った東京電力の廃炉資料館やこの後に行く原子力災害伝承館よりも国道6号線を走っている時に見た光景が震災後の現状を一番感じる体験となりました。
道の駅なみえで昼食
国道6号線を北上し2020年8月にオープンした新しい「道の駅なみえ」に到着。
広々とした駐車場はほぼ満車で車が移動するのを待って駐車。
道の駅には花輪なども飾られており道の駅全体に活気があり華やかな雰囲気です。
明るい建物内は道の駅の中に入ると吹き抜けの高い天井で開放感のある
道の駅で初めて見た無印良品もありますが無印良品が道の駅に出店するのは道の駅なみえが初めてのようです。
お昼時で人も多く店内のパン屋さんで買い物をして外に出ようとするとレシートで抽選に参加できると言われ抽選会場へ。
ハズレだったようですが福島のネームと日付の入った素敵なタオルをもらえました。
車内に戻り道の駅に入っていた「まちのパン屋さん ほのか 」で買ったパンを昼食にいただきます。
初めて食べるなみえ焼そばパンは食べ応えのある太い麺で美味しいのはもちろん、1個食べるとお腹も膨らみます。
道の駅で売られていたなみえの水を飲み大満足の昼食になりました。
お昼を食べ車内で少し休んでいると芝生の上をロボットと歩いている人の姿を遠くに発見。
近くに来た時に話を聞かせてもらうとスマホでロボットを操縦しながら草刈りをしているとのこと。
とても賢いロボットでバッテリーの残量が少なくなると自分で勝手に充電ドックへ戻り充電するようです。
お腹が空いたら自分で家に戻りご飯を食べるようでなんだか可愛らしいロボットですが、ロボット(機械)は草刈りだけでなくだけでなく放射線量の測定もサポートしてくれています。
放射線量の測定機械を見て改めて自分が福島にいることを思い出しつつ道の駅なみえを後にしました。
東日本大震災・原子力災害伝承館
道の駅なみえを出た後は先ほど行った東京電力廃炉資料館とは違った視点から東日本大震災や原発事故を見るため車で10分ほどの場所にある東日本大震災・原子力災害伝承館へ。
館内は有料・無料スペースがあり写真撮影は可能ですが個人利用のみとなっていたので写真は控えます。
館内では語り部の方が当時の様子を自分の体験を交えながら紹介してくれるので福島原発の仕組みや原発内部で起きた出来事を中心に紹介していた東京電力廃炉資料館とは違った視点から東日本大震災を知ることができます。
道の駅ならはで2日目の車中泊
東日本大震災・原子力災害伝承館へ行った後は昨日も車中泊させてもらった道の駅ならはへ戻りフードコートで夕食。
昨日に引き続き温泉で温まり入浴後に美味しい大学芋を食べ【車中泊で日本一周ひとり旅】6日目は終了。
翌日の車中泊旅(7日目)
【2021/03/28】